1. 緊急災害情報サイト
  2. 防災(防災情報メール)
  3. 避難場所
  4. 救急当番医
  5. 組織別分類から探す
  6. サイトマップ

本文の開始

市政出前講座「地域の生活交通を確保するための取組と支援策」〈作成:道路交通局都市交通部〉

  • 印刷用ページを表示する
  • 通常ページへ戻る
  • このページを印刷

  このコンテンツでは、バス路線がないなどの生活交通の不便な地域において、地域が主体となって生活交通を導入しようとする取組と本市の支援を取組事例を交えて説明します。

※ このコンテンツは、道路交通局都市交通部が市政出前講座用に作成したものです。

 

「広島市の地域生活交通に対する支援策について」

 このコンテンツでは、「広島市の地域生活交通に対する支援策について」と題して、本市の地域生活交通に対する支援策の取組状況について、紹介します。

第1回

広島市の地域生活交通確保の取組

第2回

広島市の地域主体の交通確保に向けた取組と本市の支援

第3回

取組事例とまとめ

第1回「広島市の地域生活交通確保の取組」

 第1回では、広島市の地域生活交通確保の取組について、概要を説明します。

 

地域生活交通の必要性の高まり

 広島市の地域生活交通確保の取組について、概要を説明します。

 地域の生活交通の現状を見てみますと、バス路線のある地域でも、自動車の便利さに比べ、決まった路線しか走らないバスは、自由度が少なく不便だと敬遠され、利用者が減少しています。
 バス会社は、利用者が減少すれば採算が合わなくなるため減便を行い、減便するとさらに利用者が減るという悪循環に陥ってしまいます。最終的に路線廃止に至ることもあり、地域の生活交通の維持が課題となっています。

 一方、これまでバス路線のなかった団地などでは、今までは自家用車を利用し問題なく生活してきていましたが、高齢化が進展し、自家用車の運転が困難になり、長い距離を歩くことも困難になるなど、地域生活交通の確保が必要となってきています。 本市の郊外部には160近くの住宅団地があり、その殆どが山あいに造成され、坂道が多く、特にこのような傾向が高いようです。

 

広島市の地域生活交通確保の取組

 こうした中、本市では、大きく二つの取り組みをしています。

 まずバス路線のある地域においては、既存の路線バスの維持を図ることです。生活交通路線として必要と認めた路線における運行経費の一部を、国や県と協調したり、あるいは市単独で、補助しています。バス路線のない地区、高齢化などにより新たに発生した交通不便地域においては、新たな交通サービスの提供を促進する、とした基本的な考えのもと、地域生活交通の確保に努めています。

 

地域が主体となった取組の動き

 次にバス路線のない地域での生活交通路線を確保する取組についてです。

 高齢化等によりバス路線のない郊外の団地等でも生活交通を確保していく必要性は高まっていますが、本市の財政状況も非常に厳しい状況にあるうえ、既存のバス路線との競合による採算性の問題などから、市域全体で本市がコミュニティバス等を運行することは困難です。

 こうした中で、郊外の一部の団地で、地域の生活交通を地域で確保しようとする取組が始まり、実際に実現している地区もあります。
 こうした地域での取組や本市の支援について、第2回で紹介します。

第1回広島市の地域生活交通確保の取組 に戻る

 

第2回「広島市の地域生活交通に対する支援策について」

第2回では、 地域主体の交通確保に向けた取組と、本市の支援について具体的に紹介します。

 

 

地域の取組の流れ(イメージ)

 地域主体の交通確保に向けた取組と、本市の支援について具体的に紹介します。

 地域での発意から、新たな交通の確保までのプロセスをフロー図を使って説明します。
 
これは、地域の取組の流れのイメージ図です。便宜上3つのステップに区分しています。

 はじめに、ステップ1では、まず、自治会長等による地域交通確保の発意・検討がなされ、住民アンケートを行って、地域に生活交通の需要があるのかどうかを確認します。
 このアンケート結果の分析により、必要性なしと判断されればそこで取組は一旦終了です。必要性ありと判断された場合は次のステップに進むことになります。
 ステップ2で、地域交通実現に向けて実験運行に取り組みます。
 ここでは、地域の方々に加えできれば交通事業者、そして私ども行政も参加し、生活交通確保に関する協議会等の組織を設立し、アンケート結果などに基づいて、ルートや料金を設定し、実験運行を行います。
 その後、実験運行結果を分析し、運行を継続できるかどうかの判断を行います。この判断は、最終的には交通事業者が行うことになると考えています。
 
ステップ3として、本格運行(自主運行)となった場合、地域は利用促進に取り組み、運行の継続を目指します。

 

Step1 地域の発意・検討~住民アンケート

 各ステップごとに具体にご説明いたします。

 ステップ1でまず必要なのは、地域交通確保の発意であり、地域全体の取組となることが重要です。
 この段階では、本市は、地域の方々が検討するうえで参考となる取組事例の紹介などの情報提供、また地域に本当に需要があるのかを探るためのアンケートを行うことになりますが、そのアンケートについても、内容や配布・収集方法などに関するノウハウの提供を行います。
 このアンケート結果により、「必要性なし」と判断された場合は、一旦取組は終了です。
 「必要性あり」と判断された場合は、次のステップに進むことになります。

 

Step2 協議会等の設置~実験運行

 ステップ2として、地域交通実現に向けて実験運行に取り組みます。

 まずは、地域全体の取組とするため、協議会等の組織を設立していただきます。
 この組織は、地域住民の代表、できれば交通事業者等も含めて構成し、運行ルートや料金の設定、関係機関との調整や実験運行案の検討などを行います。
 この段階では、本市も協議会組織に参画するとともに、運輸局など関係機関との調整も行ってまいります。
 それから実験運行の実施となりますが、この実験運行経費の一部を本市が負担します。具体的には停留所標識やPRチラシ等を含む運行経費と運行収入の差額を負担しています。なおこの実験運行の期間は最大
1 年間となっています。
 
実験運行期間中にもアンケートの実施やその結果の集計・分析などの支援を行います。
 実験運行開始後9ヶ月あたりで、本格運行へ継続するかどうか判断していくこととなります。
 
市も本格運行案等の検討など、引き続き参画します。

 

Step3 運行継続判断・交通会議合意~本格運行

 協議会の取組として、運行を継続するかどうか参加者で意見を出しあうことになりますが、本格運行を開始するかどうかの最終的な判断は、実際に運行する交通事業者が行うことになります。
 事業者が運行を決定したならば、地域公共交通会議という利害調整等を行う会議で合意が必要となりますので、この会に諮ります。
 この会議で合意がなされると、関係機関に対して諸手続等の調整をします。
 そして本格運行となりますが、本格運行開始後も定期的に利用状況等をチェックし、必要に応じて改善策等を検討し、利用促進に向けた取組や、採算性確保のための広告収入の確保を図るなどの取組を行うことになりますが、その際には、本市も、ともに検討するなど引き続き支援を行います。

 以上が、地域の取組の流れイメージと広島市の支援内容です。

第2回広島市の地域主体の交通確保に向けた取組と本市の支援に戻る

第3回「広島市の地域生活交通に対する支援策について」

第3回は、実際の取組事例とまとめについて紹介します。

 

取組事例1「やぐちおもいやりタクシー」

 実際の取組事例を説明します。

 まず、「やぐちおもいやりタクシー」です。
 「やぐちおもいやりタクシー」は、安佐北区口田地区のふじランド、上矢口地区を循環運行する乗合タクシーです。

 

「やぐちおもいやりタクシー」の導入経緯

 「やぐちおもいやりタクシー」は、平成 15 年 (2003 年 ) に地元からの依頼によりタクシー会社が運行を開始しましたが、利用者は伸び悩み、中国運輸局を中心に活性化検討委員会を設置しました。

 この委員会で、利用促進策を話し合い、改善策を盛り込み試験運行を実施し、平成 17 年 (2005 年 ) から現在の運行形態による運行を開始しました。

 

「やぐちおもいやりタクシー」の運行状況

 これは、現在の運行状況です。

 循環ルート1周約 8Km 30 分で運行し、1日 14 便、日祝は運休です。
 
停留所は 14 箇所、ふじランド内は一部フリー乗降区間も設けています。
 
料金は1回 300 円、子供は無料です。
 
当日限り、往復利用する場合の復路料金は 100 円で、往復利用すれば 400 円で利用できます。
 
また、協賛商業施設で 2 千円以上の買物をした場合は、その商業施設が往復利用時の復路料金を負担するサービスを実施しています。

 

取組事例2-「山本乗り合いタクシー」

 もうひとつの取組事例は、「山本地区乗合タクシー」です。
 
「山本地区乗合タクシー」は、安佐南区山本地区と祇園地区の商業施設を結ぶ乗合タクシーで、平成 7 (1995 ) から運行しています。

 

「山本地区乗合タクシー」の導入経緯

 「山本地区乗合タクシー」は、地元タクシー会社が運行を開始しましたが、こちらも利用者が伸び悩み、支援協議会を設置しました。

 この協議会で、アンケートを実施し、利用促進策を話し合い、改善策を盛り込み試験運行を実施し、平成18(2006 )から現在の運行形態による運行を開始しました。

 

「山本地区乗合タクシー」の運行状況

 これは、現在の運行状況です。 4.3 Km 12 分で運行し、1日 18 便、日祝は運休です。
 停留所は
8 箇所、全区間フリー乗降区間も設けています。
 料金は1回
300 円で、 2 区間をまたがる場合は、 400 円で利用できます。

 

取組事例3-「黄金山地区乗合タクシー」

 事例 3 つ目として黄金山地区乗合タクシーについて説明いたします。

 先程のやぐちおもいやりタクシーや山本地区乗合タクシーは、もともと運行していたところに対し、一時期市や国が支援したものです。
 一方この黄金山地区は、ゼロベースから立ち上げてきている最初の事例となります。

 

黄金山地区の概要

 まず、地区の概要です。

 地区の人口は、 4,567 人で、 65 歳以上の人口が 1,145 人で高齢化率は約 25 %であり、広島市の高齢化率 18.9 %と比較して高齢化が高い地区と言えます。
 地区の特徴ですが、標高
221.7m の黄金山のふもとにあるため、坂が多く、また、バス停が遠く、特に高齢者にとって病院や買物に行く交通手段に困っている状況です。
 
近くのバス路線は、広島電鉄の県庁方面、横川方面、戸坂方面、己斐方面に行くバスと、広島バスの広島駅方面に行くバスがあります。

 

黄金山地区周辺のバス路線

 こちらが付近のバス路線を含めた、地区の概況を示す地図です。

 路線のない、交通空白地帯での生活交通のニーズが発生してきました。
 こうしたことから、地元社会福祉協議会が中心となって、検討が始まりました。

 

 

実験運行の経緯と運行経路

 平成21(2009)6月に、地元社会福祉協議会、交通事業者、広島市で構成する黄金山地区生活支援協議会を設立し、実験運行の取組をスタートしました。

 同年7月から3日間、実験運行に先立ち、運行ルート、乗降場所、所要時間等の運行計画について検証するために、試験運行を行いました。
 
16便運行し、のべ約350名の利用がありました。
 
これを受け、101日から実験運行を1年間実施することとし、地元の足として定着を図ることとなりました。

 この実験運行期間中は、運行経費の一部を市が負担します。
 実験運行期間中も、ダイヤ・コースの見直しなど利用者の利便性を高め、利用者を増やし、実験運行終了後には、タクシー事業者が本格運行に移行できるよう、定期的に協議会を開催しました。

 

実験運行の概要

 こちらが、実験運行の概要です。

 運行事業者は、有限会社カープタクシーです。実施主体は、黄金山地区生活支援協議会で、運行経路は、本浦コースと旭町の2コースになります。本浦コースは6.9kmを30分、旭町コースは4.7kmを23分で運行します。
 
使用車両は、運転手を含めて、乗車定員10名のジャンボタクシーで、本浦コースと旭町コースを1台で周回しています。
 
停留所は、23箇所で団地内に一部フリー乗降区間があります。
 
運行回数は、本浦コースは、両コースとも平日のみの運行で、本浦コースが1日9便、旭町コースが1日7便です。
 
また、運賃は、1乗車250円です。
 

実験運行期間中の利用状況(1日当たり)

 こちらは、実験運行期間中の利用状況です。
 当初
10月から3月までは、1日当たり31.9人でありましたが、4月から9月の後半で、44.8人と約1.4倍まで増えました。  年間では、1日当たり38.4人となっています。
 
利用者の総数では、本浦コースが6,336人、旭町コースが3,038人。合計9,374人となっています。

 

実験運行中の取組(運行計画の見直し)

 実験期間中の取組では、利用状況や住民アンケートの結果を基に、1月に運行計画を見直しました。

 まず、便数について、朝夕の便について、利用実績の少ない区間の運行を取りやめることにより、同等の経費で増便を実現し、本浦コースでは3便、旭町コースでは1便増便しました。
 
また、団地内にフリー乗降区間を、当初2.9kmの区間を、さらに利用者の要望により伸ばし、合計3.2km区間に設けました。

 

実験運行中の取組(利用促進策の取組)

 また、黄金山地区社会福祉協議会の広報活動などにより、各種利用促進策に積極的に取り組んでいただいています。

 こうした、利用促進の取り組みや運行の見直しなどにより、利用者が増えてきたものと考えていますし、この地域が主体となった取り組みこそが、生活交通確保のためには一番求められるものではないかと考えています。

 

 

本格運行への移行準備

 こうした実験運行期間中の地元の取り組みと、利用者数が増えてきたことから、タクシー事業者も実験運行終了後も引き続き、10月から本格運行することを表明するに至りました。
 タクシー事業者が乗合事業を始めるにあたっては、市やバス・タクシー事業者ならびにその組織する団体、運輸局、警察、利用者団体、学識者、運転手の労働組合等で組織する地域公共交通会議での承諾が必要となっており、7月に開催し合意を得ています。
 その後乗合事業の申請を事業者が行い、10月から本格運行を開始しています。

 

本格運行の概要

  こちらが、本格運行の概要です。赤い個所が実験運行時と異なる点です。

 

新聞記事

こちらは、黄金山乗合タクシーの本格運行に関する新聞記事です。

 

今後の取組

 この黄金山地区での本格運行後の取組についてですが、継続的に運行できるようにするために、現在利用している利用者層だけでなく、新たな利用者層の開拓、病院、商店などの沿線施設からの協賛金の確保、広告収入などに取り組むことが必要です。
 こうした地域主体による なお一層の利用促進等への働きかけがますます重要になりますし、黄金山に限らず、どの地域においても、こうした継続的取組なくしては、本格運行は成り立たないものと考えています。

 

地域生活交通を確保するための必要事項

 最後に、地域生活交通を確保するための必要事項をまとめると、まず、導入の条件としては、1地域の交通問題を自分自身の問題ととらえ、地域全体がまとまって解決のために取り組んでいこうとする「地域の組織的な盛り上がりがあること」、2日常的な移動に必要な生活交通が無く「路線バス等の利用が困難な地域であること」、3運行に見合う程度の収益が必要であり「事業が継続的に進められる需要があること」、4採算性が不透明でリスクのある「事業に一緒に取り組んでくれる事業者がいること」の4項目が挙げられます。

 こうした条件のもと、地域の実情に合った生活交通を実現するには、1アンケート調査や実験運行データの正確な分析、2持続可能な事業とするために、回数券等の事前販売、広報活動、商業施設との連携など地域の積極的な利用促進策の実施、3運行事業者も常に課題の把握に努め、マーケティングや乗客とのコミュニケーション等不断の努力によりルートやダイヤの改善、広告収入等による収益の確保が必要になってきます。 これに加え、当然のことながら、本市も1広報や啓発活動への支援や2実験運行を行う際には運行経費の一部負担など支援を行います。

 

実験運行後も運行を継続するために

 実験運行を実現できたとしても、その後も運行を継続できなければ意味がありません。そのためには、実験運行中に継続可能な規模などを見極める必要があります。
 実験運行開始から一定期間が経過したころ、利用者アンケートを行い、その結果や利用状況を基に、必要に応じ、ルート、ダイヤ、停留所、運行日などを見直し、これらを繰り返すことで、適正な運行規模などが見えてきます。
 実験運行期間中に目標の利用人数をクリアし、事業としての採算性が見込まれれば、継続は可能かもしれませんが、実験運行の結果が大きな赤字では、交通事業者も乗合事業として運行を継続するわけにはいきません。
 そのようなときは、乗合方式以外の方式を検討します。
チャーター方式であれば、規定の料金が得られるため、乗合方式とは異なり、交通事業者の協力が得られやすいという面があります。チャーター料金を町内会等で確保する必要がありますが、運行日や便数、運行ルートなど町内会等がある程自由に決めることができます。
 もうひとつの方法として、無償運行方式が考えられます。この方法は、無償のため他の方式とは異なり、道路運送法の適用を受けませんが、車両や運転手の確保、運行経費の確保など町内会等の負担が大きくなります。

 このようにどの運行方式も一長一短がありますので、地域に合った継続可能な生活交通を見極める必要があります。
 また、本格運行を継続できた場合でも、町内会等の皆さんで定期的に集まり、利用者が伸び悩む、または、減少傾向が顕著であるようなときは、対策を話し合い、それを実践するなど、地域を挙げて継続的に生活交通を支援する仕組が必要です。

 以上で、 本市における「地域主体の交通確保に向けた取組と広島市の支援」について の紹介を終わります。

 広島市では、今後も、こうした地域の取組について支援を行い、地域の皆さんと一緒に生活交通の確保に努めていきたいと考えています。

 

「広島市の地域生活交通に対する支援策について」終わり

 「広島市の地域生活交通に対する支援策について」のコンテンツをこれで終了します。

 

第1回

広島市の地域生活交通確保の取組

第2回

広島市の地域主体の交通確保に向けた取組と本市の支援

第3回

取組事例とまとめ

添付資料を見るためにはビューワソフトが必要な場合があります。詳しくはビューワ一覧をご覧ください。(別ウィンドウで開きます。)

このページに関するお問い合わせ先

道路交通局都市交通部
電話:082-504-2604 /  FAX:082-504-2426
メールアドレス:koutsubu@city.hiroshima.lg.jp